

coyote NO.63 「串田孫一のABC」
詩人、哲学者、随筆家、翻訳家であり登山、音楽、絵を通して知に戯れた義父・串田孫一の特集が、11/22 日に全国発売されます。 その多才な仕事をAtoZ にし、長男・串田和美による父への随想や、わたしが18年前にローライフレックスで撮影した義父の書斎でのポートレート、また孫一の妻・串田美枝子へのわたしからのこの夏の問われ語りも掲載されています。多方面から串田孫一を捉えたものになっており、山を、詩を文学を、音楽を絵を、家族を愛する人すべてに読んでいただきたいものとなりました。 真っ赤な表紙にオオカミの絵は、串田孫一が23歳の時に出版した『乖離』の表紙にもなった本人画によるもの。 文化村シアターコクーンで上演中の串田和美演出・美術・出演による舞台「24番地の桜の園」(チェーホフ原作)では、この『乖離』の一節を朗読するシーンがあります。この本は「吹雪の大晦日だ。屹度露西亞はこんなだろう」という冒頭に始まるのです。 「串田孫一のABC」も「24番地の桜の園」も、奥深く多層的な、美しい、わくわくする自由に満ちたものとなっています。 #book

24番地の桜の園
この秋、素晴らしい総合視覚芸術に足る舞台!!
「24番地の桜の園」
チェーホフ原作 演出/美術 /脚色 串田和美
出演 高橋克典 小林聡美 松井玲奈 風間杜夫 久世星佳 八嶋智人 池谷のぶえ 美波 大森博史 他
Bunkamuraシアターコクーンにて、
11/9ー28日 上演します。
(その後松本、大阪と旅公演あり)
社会が大きく変換し、かつての使用人だった農奴に家を買われる貴族たち。幸福の象徴だった所有地の桜の園は、無残に切り倒されていく。なつかしい故郷は、我が家はいつかはなくなる。。
情熱的で切ない、どうしようもなくノスタルジックなロシアのジプシー音楽が劇中ライヴでずっと流れています。
何かがどんどん失われていく感覚は、いつの時代にもあると思う。社会からも、個人からも何かを奪われていくような。。
2タイプのポスター作成させていただきました、
薄暗い屋敷に佇むかつて農奴だった成り上がり者・ロパーヒンを演じる高橋克典さんと、桜の樹を非情にぶった切っていく大きなトラクター。
裏面は、貴族社会が成り立っていた頃の優雅で幸福な